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No.0012介護事業所ホームページ改善シリーズ82026-07-16

介護事業所に合ったホームページ制作パートナーの選び方|依頼前に確認したいポイント

介護事業所のホームページ制作・リニューアルを制作会社へ依頼する際、最初に確認したい5つの視点を解説。業界への理解姿勢や、公開後の更新体制、スマホ対応など、中立的な見極め方を紹介します。

介護事業所に合ったホームページ制作パートナーの選び方|依頼前に確認したいポイント
介護事業所ホームページ改善シリーズ | 第 8

自作ではなく、外部の制作会社や専門の制作者にホームページ作りを依頼することに決めた際、次に悩むのは「どの会社を選べばいいのか」という選定基準です。

インターネットで「ホームページ制作会社」と検索すると、数多くの会社がヒットし、どの会社のWebサイトも見栄えがよく、魅力的な実績が並んでいるため、何を基準に選んで比較すればよいのか迷ってしまうことはとても自然なことです。

介護事業所のホームページには、一般的な企業のホームページとは異なる、介護現場特有のルールや実務があります。そのため、制作パートナーを選ぶ際にも、介護事業所の特徴に合わせた「物差し」を持つことが大切です。

今回は、制作会社への依頼を検討している事業所に向けて、比較検討を始めるにあたって「最初に確認したい5つの視点」を中立的に整理します。

シリーズ案内

介護事業所ホームページ改善シリーズ

第7回では、ホームページ構築の3つのアプローチ(自作、サービス利用、制作会社)を比較しました。第8回となる本記事では、「制作会社や専門の制作者に依頼する」ことを決めた事業所に向けて、どのように制作パートナーを比較・選定すべきか、最初に確認したい5つの視点を整理します。

なぜ介護事業所には「専用の選び方」が必要なのか?

ホームページ制作会社の中には、きらびやかなアニメーションを多用したデザインや、高度なインターネット広告による集客を得意とする会社が多く存在します。

しかし、介護事業所のホームページを訪れる閲覧者の多くは、派手な演出や広告を求めているわけではありません。

  • 利用者やそのご家族: 「安心して家族を任せられる場所か」「利用料金や対応エリアは合致しているか」
  • 地域のケアマネジャー: 「必要なときに、すぐに正確な営業日時や空き状況を確認できるか」
  • 求職者: 「自分に合った職場環境か、どのような理念で運営されているか」

このように、閲覧者は「正確で安心できる基本情報」を求めてアクセスします。さらに、介護保険制度や、運営規程・重要事項説明書の「ウェブ公表義務化(2025年4月完全義務化)」といった、業界特有の法令ルールへの配慮も不可欠です。

だからこそ、単に「おしゃれなデザインが作れるか」「実績数が豊富か」だけでなく、介護の実務や関係者の目線に寄り添ったホームページを作れるパートナーかどうかを見極める必要があります。


最初に確認したい5つの視点

制作会社の提案内容やWebサイトを確認する際、また問い合わせ時の打ち合わせを行う際に、以下の5つのポイントに焦点を当てて確認してみましょう。

視点1:現場やルールを理解しようとする姿勢

単に「介護事業所のホームページの制作実績が過去に何件あるか」という実績数だけを見るのではありません。

  • 介護保険制度やウェブ公表義務化などの法改正ルールに耳を傾けてくれるか
  • 多忙な介護現場のスケジュールや、こちらのITスキルのレベルに合わせた進め方を考慮してくれるか

これらについて、こちらの事業所の実情を「理解しようとする対話姿勢」があるかどうかが極めて重要です。過去の実績が豊富であっても、こちらの要望に耳を傾けず、画一的な制作テンプレートを押し付けるような進め方では、実務に合ったサイトは作れません。こちらの悩みや懸念に真摯に向き合い、専門用語を使わずにわかりやすく説明してくれる姿勢があるかを見極めましょう。

視点2:利用者や家族に伝わる見やすさへの配慮

介護ホームページの閲覧者には、高齢のご本人やそのご家族、また視覚に配慮が必要な方々も含まれます。

  • 文字の大きさやフォントが読みやすく、背景色とのコントラストが十分か
  • ボタンやリンクの位置が分かりやすく、スマートフォンの画面でもタップしやすいか

このような、誰でも迷わずに利用できる「見やすさ(アクセシビリティ)への配慮」を重視した設計思想を持っているかを確認します。見栄え(表層の美しさ)ばかりを重視し、文字が小さく読みづらいデザインを提案する制作者ではなく、情報を「届く形」に整えてくれるかどうかが判断基準になります。

3. 自分たちの手でかんたんに更新できる仕組み

ホームページは公開した後の維持・運営が本番です。営業日時や所在地、利用料金の改定、空き状況の更新など、日々発生するちょっとした情報修正のたびに、制作会社へメールで依頼し、数日待ち、数千円〜数万円の修正費用を支払うような運用は、現場の負担になりかねません。

  • 自分たちのパソコンやスマートフォンから、かんたんな管理画面を通じて自力で文字を書き換えられるか
  • 公開後の操作マニュアルの提供や、初期レクチャーがサービスに含まれているか

このように、事業所のスタッフ自身の手で無理なく更新を続けられるような「自立した仕組み」をあらかじめ想定して設計・提案してくれるかを確認しましょう。

視点4:スマートフォンの画面で見やすくなっているか

現在のホームページ閲覧の約7〜8割は、スマートフォンから行われています。特に利用者のご家族や求職者は、移動中や隙間時間にスマホの画面で事業所を検索することがほとんどです。

  • スマホの小さな画面に合わせた専用の配置(レイアウト)が用意されているか
  • パソコン向けの大きな画面のまま縮小されて表示され、ピンチイン(拡大)しなければ文字が読めない状態になっていないか

制作会社が提示するデザイン案が、パソコン向けの大きな画面だけでなく、実際のスマートフォンの画面でも使いやすく整えられているかを必ず確認してください。

視点5:公開後も長く相談できるサポート体制

ホームページは、法改正や事業所の移転、管理者の変更、あるいは予期せぬサーバー不具合など、数年間の運用の間に必ず何らかの調整やトラブルが発生します。

  • ホームページの公開後、何か困ったことが起きた際の連絡窓口があるか
  • ドメインやサーバーといったインフラ管理の手続きを、自分たちのスキルレベルに合わせてサポートしてくれるか

公開したら関係性が切れてしまうような売り切り型の契約ではなく、事業所の成長や運営体制の変化に合わせて、長く安心して相談できる信頼関係を構築できるかどうかを確認しましょう。


依頼する側にも「準備」が必要

ホームページ作りを成功させるためには、良い制作会社を選ぶと同時に、依頼する自分たち側の事前準備も大切です。

「すべて制作会社にお任せします」と丸投げしてしまうと、一般的なデザインのテンプレートで作られ、結果として自社の強みや現場の雰囲気が伝わらないサイトになってしまうことがあります。

  • 誰に向けてホームページを見てもらいたいのか(利用者家族なのか、求職者なのか、ケアマネジャーなのか)
  • どんな情報を優先して載せたいのか(最低限の10項目など)

これらを事業所内で事前にある程度話し合い、整理しておくことが大切です。 ※ただし、最初からこれらをすべて完璧に準備しようとすると、ホームページ制作の企画自体が止まってしまいます。依頼する側の「具体的な情報整理や準備の手順」については、本シリーズの今後の別記事で詳しく解説します。


💡 H3 Incoverの考え方

ホームページ制作会社を選ぶ際、デザインの豪華さや制作実績の数だけに囚われがちです。
しかし最も大切なのは、介護事業所が抱える法的なルールや現場の課題を真摯に「理解しようとする対話姿勢」があるか、そして公開後に自分たち自身で無理なく情報を育てていける設計になっているかです。

制作会社選びで「今後さらに確認していく実務論点」

今回ご紹介した5つの視点は、制作パートナーを比較・選定する際の「最初に確認したい基本の視点」です。

しかし、実際の制作会社とのやり取りにおいては、これら以外にも以下のような非常に具体的かつ重要な判断材料(実務論点)が多く存在します。

  • 見積書の項目と費用相場の妥当性
  • 月々の保守契約やサービス内容の見極め
  • ドメインやサーバーの契約名義・所有権のルール
  • デザインや掲載写真の著作権の帰属
  • 将来、契約を解約する際のデータの移行ルール

これらを一度にすべて判断しようとすると、情報が多すぎて頭が整理できなくなってしまいます。

そのため、これらの見積書の見方、契約実務、権利関係のルールといった詳細な確認ポイントについては、今後このシリーズで1つずつテーマを分けて詳しく解説していきます。

今回はまず、候補となる制作会社のWebサイトや提案書を確認する際に、これらの5つの視点があるか、あるいは対話を通じて確かめることから始めてみましょう。


まとめ

ホームページ制作パートナーを選ぶプロセスは、どちらが偉いということではなく、お互いの強みを活かし合い、対等に対話できる「伴走関係」を構築できるかどうかが最も大切です。

豪華なデザインや過剰な集客実績に惑わされることなく、自分たちの介護現場の実情やルールを理解しようとしてくれる相手かどうかを見極めることが、長期的に機能するホームページへの第一歩になります。

まずは自社のホームページで「ここを改善したい」という点、あるいは今回の5つの視点について、検討している会社と対話してみることから始めてみてはいかがでしょうか。


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ホームページの制作アプローチや、掲載しておきたい基本情報については、以下の記事も参考にしてください。

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