Google検索とGoogleマップの違い|介護事業所の情報への入口を整える
介護事業所の情報を探すとき、Google検索とGoogleマップにはどのような役割の違いがあるのでしょうか。それぞれの特徴と、事業所側が意識したい基本情報の整合性について解説します。

介護サービスを検討するご家族や、地域包括支援センター・居宅介護支援事業所のケアマネジャーなどの関係者が、事業所の情報をWeb上で確認することがあります。
前回の記事では、関係者がホームページ等の情報をどのような場面で確認しているかを整理しました。では、そうした方々がWeb上で特定の事業所について確かめようとするとき、具体的にどのような経路をたどるのでしょうか。
代表的な選択肢の一つが、Google検索とGoogleマップの活用です。
しかし、「Googleで検索すること」と「Googleマップで探すこと」の違いを、私たちはどのように理解し、事業所の情報発信に活かせばよいのでしょうか。
今回は、それぞれの情報源の役割の違いと、事業所側が実務上で気をつけておきたい「情報の整合性」について解説します。
Google検索とGoogleマップは完全に別々ではない
まず、最も重要な前提として、Google検索とGoogleマップは完全に切り離された別々の情報源ではないという点があります。
「Google検索=公式ホームページを表示するもの」「Googleマップ=店舗の地図や営業時間(Googleビジネスプロフィール)を表示するもの」と明確に二分して捉えるのは、実務的ではありません。
実際には、以下のような繋がりがあります。
- Google検索の画面にも地図情報が現れる パソコンやスマートフォンで特定の事業所名や「地域名 + 介護サービス名」でGoogle検索を行うと、検索結果の目立つ位置に地図や営業時間、電話番号といったビジネス情報がカード形式で表示される場合があります。
- Googleビジネスプロフィールの情報が両方に表示されることがある Googleビジネスプロフィールで管理する情報は、Google検索やGoogleマップ上のビジネス情報として表示され得ます。
そのため、「どちらか一方だけを対策すればよい」と考えるのではなく、両者が密接に結びついた「Googleというプラットフォーム上の入り口」であると捉えることが大切です。
Google検索で確認できる情報
Google検索を利用する人は、特定の事業所名で調べる場合もあれば、「〇〇市 訪問介護」といったキーワードで地域の選択肢を探す場合もあります。
Google検索では、入力した語句や検索した場所、端末などの環境に応じて、以下のような複数の情報源が提示されます。
- 公式ホームページ 事業所が自身で発信している詳細なサービス内容、理念、スタッフの様子などが掲載されたWebサイトです。
- 公的機関の情報 厚生労働省の「介護サービス情報公表システム」をはじめとする、信頼性の高い公的なデータベース上のページです。
- 地域のポータルサイトや紹介サイト 複数の事業所が一覧化され、条件で比較できる民間運営のサイトです。
- Googleビジネスプロフィール情報 前述の通り、所在地や営業時間、電話番号などの基本情報が検索結果に直接カード表示されるものです。
「Google検索をすれば必ず自社のホームページが一番上に表示される」とは限りません。検索する人の状況によって、たどり着く最初のページは公的システムであったり、ポータルサイトであったり、検索結果に現れたビジネスプロフィールであったりします。
Googleマップで確認できる情報
一方で、Googleマップは「地理的な位置や移動手段」を軸に情報が整理されているのが特徴です。
「自宅の近くにあるデイサービスを探したい」「紹介された事業所の場所や送迎ルートを確かめたい」といった場面で、以下のように表示されることがある情報の例として挙げられます。
- 地図上の位置
- 電話番号やお問い合わせ先
- 営業時間と現在の営業状況
- 事業所の外観や内部の様子が伝わる写真
- 公式ホームページへの直接のリンク
- 口コミや評価
ただし、これらの項目が常にすべて同じように表示されるわけではありません。表示される項目や内容は、ビジネスプロフィールの状態や設定などによって異なる場合があります。
介護事業所側は「どちらか一方」ではなく情報の整合性を見る
実務において重要なのは、ホームページとGoogle上の情報について、「どちらか一方だけを充実させる」のではなく、「複数の場所に記載されている基本情報の整合性を整える」という視点です。
例えば、以下のような項目に大きな食い違いがないかを確認します。
- 事業所の表記名称(「介護」「サービス」の有無、漢字やカナの表記ゆれなど)
- 正確な住所・番地(移転した際の旧住所が片方に残っていないか)
- 最新の電話番号
- 現在の営業時間・休業日(土日対応の有無、祝日の扱いなど)
「これらが完全に一致していないとSEO(検索エンジン最適化)やMEO(マップ検索最適化)の評価が下がる」といった真偽の不明確な技術論に過剰に囚われる必要はありません。
目的は、検索順位の対策ではなく、**「情報を探している利用者・家族・ケアマネジャーが、どの確認先を見ても混乱せずに、安心して必要な情報にたどり着ける状態を整えること」**にあります。
もし、ホームページに載っている電話番号と、Googleマップに登録されている電話番号が異なっていれば、電話をかけようとした担当者はどちらを信じるべきか迷ってしまいます。こうした「ちょっとした不整合」をなくすことが、実務における最も大切な情報整理です。
Googleビジネスプロフィールは何のためにある?
ここで触れた「Google上の営業時間や所在地情報」を管理するためのツールが、Googleビジネスプロフィールです。
このツールは、高度なWebマーケティングや強引な地域No.1集客のための道具というよりも、まずは「Google検索やGoogleマップ上で、事業所の正確な基本情報を確認できる案内窓口の一つ」として捉えるのが実務的です。
詳しい設定方法や、写真の追加、口コミへの対応などの具体的な運用方針については、将来のステップ(STEP4「集客編」)で詳しく解説します。
現段階では、自社の情報がGoogle上にどのように登録されているかを把握し、間違いがない状態にしておく「入口の整理」として位置付けましょう。
私たちは、検索順位そのものだけを目的にするのではなく、利用者や関係者が事業所の情報へアクセスする「複数の入り口」として扱い、どこから確認しても同じように正しい情報へたどり着ける安心感を守ることを大切に考えています。
情報の入り口を整える自己点検チェックリスト
自社の情報が、複数の場所で食い違いなく整えられているか、以下のチェック項目に沿って点検してみましょう。
[ ]Google検索で自社の事業所名を検索した際、表示される地図や住所が現在のものと一致しているか[ ]公式ホームページに掲載している住所と、Google上の住所(番地やビル名など)に大きな違いはないか[ ]Google上に表示される電話番号に間違いはなく、現在も繋がる番号か[ ]ホームページとGoogle上の営業時間・休業日(祝日対応など)の表記に食い違いはないか[ ]Googleのビジネス情報から、公式ホームページへのリンクボタンが正しく機能するか[ ]介護サービス情報公表システムなど、その他の公的サイトの基本情報も一致しているか
まとめ
Google検索とGoogleマップには、それぞれ役割の違いがある一方、完全に切り離されたものではありません。
Web上で情報を探す人々にとって、事業所への入り口は一つではなく、ホームページ、検索結果、あるいはマップのピンなど、多様な経路が存在します。
まずは、「どこから確認しても、基本情報に大きな食い違いがなく、必要な連絡先や所在地へ迷わずたどり着ける状態」を整えることから始めてみてください。こうした基本情報の整合性を確認することは、利用者や関係者が迷いにくい状態を整える一歩になります。
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